慶應大学の推薦入試

塾内進学には門戸が広い慶應義塾

慶應義塾といえば、1868年(明治元年)に福沢諭吉が開いた「蘭学塾」を前身にした大学として広く知られています。
大学設立以来のモットーは「実学」に重きを置いているということで、歴史のある大学らしくOB・OGとのつながりも相当のものです。

「慶応ボーイ」「慶応ガール」といった呼び方がされることもありますが、これは慶應義塾の学生の全体的な印象である、ノリが良くて社交的、かつ勉強ができるおぼっちゃん・おじょうちゃんといったことをまとめたものです。

慶應義塾は大学だけでなく一貫教育校として幼稚舎・小・中・高等学校といった学校を数多く持っており、かなりの割合で内部進学が希望されます。

高等学校だけでも「湘南藤沢中等部・高等部」「慶應義塾高等学校」「志木高等学校」「女子高等学校」「ニューヨーク学院(高等部)」といった複数の学校があり、これらの在学生は「塾内推薦」として大学に進学をすることができます。

どのくらいの人数かというと、2014年度に慶應義塾高等学校一校から慶應義塾大に進学した人数は総勢で686名で、卒業生全員でも706名ということから比べると外部に進学をしたのはわずか20名ということになります。
ですので推薦枠のほとんどは塾内推薦によって行われていると言っても過言ではありません。

外部から自己推薦入試をするための対策

ほとんどが塾内からの進学となる慶応大の推薦枠ですが、一般向けに「自己推薦入試」というものもあります。
ただし塾内進学は全ての学部に開放されているのに対し、自己推薦の場合には文学部のみの応募となっています。

指定校推薦でも法・商・理工・薬学のみ、AO入試でも法・理工・総合政策・環境情報・看護医療のみと限定的です。
留学生入試枠は比較的広く、看護医療を除く全ての学部に応募をすることができます。

限定的ではありますがそれでも慶応大を目指す人ならワンチャンスを広げるために自己推薦を受けて見る価値は十分にあります。
一般入試の願書が配布されるのは7月下旬からとかなり早く、出願締め切りとなる11月初旬に合わせて自己推薦書などを作成して送付します。

推薦の場合にも推薦入試として筆記試験が実施されるので、そのための勉強もしていかなければいけません。
予備校などではこの推薦対策としての講義や過去問の配布がされているので、それらを見ながらしっかり学習をしておく必要があります。

推薦入試の合格発表は11月の下旬頃になるので、それから一般入試を目指すという方法をとっていけば十分に受験対策をしていくことができます。
基本的に慶応の推薦枠は狭き門なのでよほど指定校推薦で強いつながりがないかぎりはかなり厳しいと思った方が良さそうです。