東京大学の一般入試

東京大学は合格してからの「進振り」が本番

国立大学である東京大学は、まずセンター試験を受験しその後2次試験を行うことで合格者を判定します。
しかし日本最上位の国立大学という特殊性もあり、他の国立大学のように誰でもエントリーをすることができるわけではありません。

東京大学の受験方法は「分離分割方式」と呼ばれており、最初に大学入試センター試験の成績によって第一段階選抜を行いそこで合格をしたもののみが第二次学力試験を受験します。

名目上は第一段階選抜の段階で各学科の募集人員に対して倍率が超過した場合に第一段階でのふるい落としを行うとしているのですが、実質的に毎年の受験者数が定員割れになるということはないので100%実施されると思った方がよいでしょう。
なお学科の予定倍率が最も高いのが理科三類の約4倍、低いものでも理科一類の約2.5倍です。

もう一つ東京大学ならではの特長として入試科目が非常に多いことがあります。
文科一類~三類では5~6教科8科目、理科一類~三類では5教科7科目が必須となっています。
中でも文科希望でも数学科目を2科目、理科科目を2科目選ばなければならないというのは負担が大きく、この受験科目の多さに対応することができなければ決して合格をすることはできません。

そして東京大学には第二の受験とも言われる「進振り」という独特の制度があります。
「進振り」とは進学振り分け制度の略で、新入生たちは一旦同じ基礎教養科目を受講してから2年次の秋までに専門科目が振り分けされることになります。

進振りにおける悲喜こもごも

東大に受験をするときには、文科一類~三類までと、理科一類~三類までという分類方法が取られます。
入学をした学生はまず全て教養学部(前期課程)に所属をし、2年次まで駒場キャンパスで一般教養課程を一緒に学びます。

その後に学科と専修が決定するのですが、例えば文科三類の人の場合には文学部と教育学部から選ぶことになっており、理科一類では工学部と理学部(薬学部、農学部、医学部)、理科二類では農学部、薬学部(理学部、工学部、医学部)から選ぶことになっています。

このときの選択は自分で自由にできるというわけではなく、とりわけ人気のたかい学部には希望者が殺到するので必然的に成績により人気学部から順に振り分けがされていくことになってしまいます。
学科の中には数名しか進学者を受け入れないところもあるので、希望の進学をするためには在学中も受験中と同じくらいの厳しい勉強をしていかないといけません。

過去には東大といえば法学部というほど絶大な人気がありましたが最近はやや人気が低迷する傾向も見られており、どの学科に人気が集中するかは時期によって異なるということも特長です。